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ITストラテジスト 合格論文の骨子とコツ 合格時の再現論文骨子を公開

情報処理技術者試験

ITストラテジストに合格した時(令和3年)の論文骨子を再現します。

題意に沿って、はめこんでいけば必ず合格レベルに達しますので、少しずつ練習を重ねていってください。

ITストラテジストは転職でも非常に有利です(実体験)。

高額年収が提示される社内SEの募集では企画職が求められる傾向があり、ITストラテジストはアピールにピッタリです。

SEから社内SEへ、そして社内SEから社内SEへ転職した私の過去の転職歴はこちらにまとめていますので、転職に興味がある方は是非どうぞ。

まずは合否結果について

結果は以下でした。

試験結果

終わってみれば全分野圧勝でした(笑)

ITストラテジストの午後Ⅰはコツを掴んだ気がしていますので、そのうち具体的な攻略法をブログにまとめたいと思います。

午後Ⅱ 選択問題

2021年(令和3年)の午後Ⅱは問1を選択しました。

2021r03h_st_pm2_qs.pdf (ipa.go.jp)

選択した問題

DXですね、準備していた内容が適用できそうですが、きちんと求められている内容を含めて回答しましょう。

設問ア 骨子のサンプル

設問アは以下です。

よって、論点は3点に絞られます。

それをアー1~アー3までに分け、それぞれに骨子となる文言や文章を入れていきます。

設問アを分解すると以下の3つですね!

アー1 DXを実現するための新サービス企画の背景の事業環境

アー2 事業特性

アー3 DXの取り組みの概要

それぞれ具体的に自分の経験を載せていきましょう。

自分の経験でなくても、大体こんなもんだろう、でもOKです!

骨子なので、以下のように文章にせずに自分が見て論文を書けるレベル(箇条書き)でまとめておけば大丈夫です。

アー1 DXを実現するための新サービス企画の背景の事業環境

冒頭では、自分の会社の業態、自分のポジションについて明記してください。

ストラテジストをやったことがなくてもストラテジストとして書かないと速攻で不合格です。

ですので、ITストラテジストの試験なら立場はそれ以外にはありえませんので、ご注意ください!

~以下骨子~

私は化学メーカーのITストラテジストである。

24時間365日稼働する化学プラントの事業を支えるITインフラの企画・構築が役目。

コロナ禍という時代背景もあり、製造現場では感染症対策に最大限留意しつつ、装置の稼働は最大にする必要がある。

現在のプラントの操業管理は紙や口頭が主体であり、電子化を推進し属人化を排除し管理レベルを底上げし、更にデータの蓄積による技術伝承の基盤として管理していくため、紙媒体からIT管理へ大きな変革が求められている。

この業務変革は単なる業務改善に留まらず、これまでの組織の文化を大きく変えるインパクトのあるものであり、経営層も期待を寄せている。

アー2 事業特性

~以下骨子~

24時間365日管理、競合先は海外の新設プラントであり国際競争力を求められる。

また、国内の人口減にともなう需要減と採用難を先に見越しており、将来的な運転員の削減やベテランの暗黙知の見える化による技術伝承を進めていくことは必須。

アー3 DXの取り組みの概要

~以下骨子~

これらの背景、事業特性から、DXの取り組みの概要は以下である。

・運転情報を一元管理できる情報基盤の構築

・ベテラン運転員の暗黙知の見える化

・全社ITリテラシーの底上げ

設問イ 骨子のサンプル

設問イは以下です。

まず、設問イを分解して骨子として必要なものを抽出します。

イー1 ターゲットとした顧客とそのニーズ

イー2 活用したデータ

イー3 活用したディジタル技術

こんな感じですね。

ちなみに、、、

問題文には「顧客」とあるので、販売先への施策と捉えられる方もいるかもしれませんが、私は社内SEなので、社内SEの顧客は社内のユーザです。

その視点で書きましたが、全く問題なく合格できましたのでご安心ください!

誰にでも顧客はいると思いますので、皆さんの顧客をイメージして骨子を作成してください。

活用したデータ と 活用したディジタル技術は関連が採点者に分かるように書きましょう。
具体的には、同じ番号を振っておくと良いです。
以下の骨子で活用したデータと技術がリンクしていることを確認してください。

イー1 ターゲットとした顧客とそのニーズ

ターゲットとした顧客

本DXの取り組みのターゲットは社内のITシステムユーザである。

つまり全員、ということになる。

ただし、当社は化学メーカーであり、製造部署は全社の半分以上の従業員数を占めているため、ファーストステップとして、製造部署を対象に取り組むことに決めた。

製造部署のニーズ

設問アでも言及したが、製造部署のニーズは以下である。

・運転情報を一元管理できる情報基盤の構築

・ベテラン運転員の暗黙知の見える化

イー2 活用したデータ

1.過去のトラブル事例

 過去のトラブル事例はベテランの暗黙知の宝庫。

 ただ、紙でファイルされているだけの状態であり、情報が漏れなくあっても若手はどこに情報があるか探すのに四苦八苦(キングファイルを片っ端から確認)している。

2.プラントの図面情報

 図面情報はプラント運営に欠かせないものであるが、色々なバージョンの図面が散らばっていて、各装置の担当者にしか最新版がどれかわからない状態。これを一か所に集約し常に最新管理できる仕組みとしたい。

3.過去の運転・点検記録

 過去の記録は運転情報として外部監査でも確認されるほど重要であるが、紙媒体としてキングファイルにまとまっている状態であり、トラブル事例と同様の課題がある。

これらを情報管理の基盤上で装置名などで検索できるようになれば、見える化・技術伝承の仕組みとして非常に有効に活用できると判断。

イー3 活用したディジタル技術

1.過去のトラブル事例

  紙でファイルされているだけの状態であるため、検索できる状態にする必要がある。利用した技術は「OCR機能」である。

OCRであれば、紙をPDFスキャンした際に検索可能な文字列が付与されることで、全ての文字が漏れなく登録可能になる。

OCRの識字率がポイントだが、いくつか製品を試した、一番識字率の良い製品を採用することにした。

トラブルが発生した際に、指定した文字で検索した時に内容を確認できれば良いため、OCR化した文書は既存のファイルサーバへ格納し、無駄なコストは発生させないようにした。

2.プラントの図面情報

 最新版の管理として、ワークフロー機能を利用することにした。

課長などの管理職が承認した図面のみを参照する業務フローとすることで、常に最新版を参照できるようにした。

ワークフロー製品は昨今色々な製品に付属しており、すでに保有する製品から業務を構築できそうな製品で対応することにした。

3.過去の運転・点検記録

 これもOCRによるPDF化を検討したが、運転・点検記録は装置の情報とともに管理したいため、OCR化した文書をファイルサーバへ保存するだけでは要件が足りていない。

そこで、今後の運転に関する情報を一元管理できる総合的な運転管理の情報基盤として運転管理システムを新規で導入し、今後発生する情報はこの基盤へ集約することにした。

既にある過去情報も当該基盤へ登録したい、という製造部署の強い要望があり、OCR化した紙媒体の情報をRPAを利用して新規で構築した運転管理システムへ順次登録していくようにした。

設問ウ 骨子のサンプル

設問ウは以下です。

これも設問で求められている通りに分解していけば良いでしょう。

ウー1 経営層への提案

設問イのターゲットとニーズ、活用する情報技術ともに、予算・期間について提案し承認をもらった。

また、これは単なるディジタル技術の導入に留まらず、組織の文化、考え方を根本から変革し、国際競争力を磨いていくためのIT基盤である、と力説した。

目に見える定量効果(費用、削減人員)ではなく、今後の製造業務を支え、属人化排除、技術伝承を支える基盤として必須のものである、と提案し、異議もなく承認を得ることができた。

ウー2 経営層からの評価

提案の過程で、社長から本取り組みはDXを加速させるために必要な改革であり、本件の意義は非常に大きいと評価をいただいた。

そして、本提案を機に社長から直接全社へDX推進に関するメッセージが発信されるに至った。

メッセージの要旨は、来る人口減・採用難・激化する国際競争に向け、ITを活用した徹底的な企業文化、業務改革を推進していく、というもので、本取り組みの大きな後押しとなった。

1点、経営層からの懸念として、ITリテラシーの低いベテラン社員をできる限り取り残さずに推進してもらいたい、という内容があった。

ウー3 評価を受けて改善したこと

特にベテランへ向けたITリテラシー向上策として、Face-To-FaceによるIT教育を実施することにした。

昨今はWeb会議を録画して配信することが主体だが、それではリテラシーが低い層は受講自体しないことも多く、より訴求力をあげ、直接働きかける方策として、部署毎に説明会を実施していくことにした。

全員前向きとは言わないまでも、Face-To-Faceの効果は大きく、人間関係が構築できた後のやり取りやお願いはスムーズであり、お互いメリットのあった施策であったと評価している。

若手社員などへは、このベテラン向けの録画を配信するにとどめ、質問はWeb上で受け付ける方針とした。

~以上~

論述の対象とする構想、計画策定、システム開発の概要

論文試験では、論文以外にもアンケートのようなものを記入する必要があります。

このアンケートは非常に大事ですので、ざっと目を通しておいて、試験当日に記入する内容をイメージしておいた方がよいです。

詳しくは関連記事を参照してください。

この内容と論文の内容の整合性が取れていないと不合格になりますので、気を付けてください。

まとめ

どうでしょうか。

題意に沿って、何を書かなければいけないのか、論点を漏れなく分解して、自分の経験+αで載せていけば、確実に合格ラインに達すると思います。

練習は骨子だけで十分ですので、何度か練習してコツを掴んでください。

自分の経験したプロジェクトを2~3個準備しておき、その中から書きやすそうなものを選んで練習しておけば、本番で多少骨子の変更が必要になっても対応できると思います!

これができれば合格にはぐっと近づきます。

頑張ってください!

※転職のまとめはこちら





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