高度試験の午後問題は60%以上で合格となっていますが、あれは相対評価であると思います。
その理由を解説します。
高度試験の定義
私が言っている高度試験とは、以下の区分のことです。
ご存じの通り大きく論文系とスペシャリスト系に分かれます。
合格基準:6割とは?
公式に発表されている合格基準は以下のものです。
出題数や時間など情報が古い可能性あります…。その点はご容赦ください。
ここで私が主張したいのは、午後は相対評価であるということです。
事前に配点が決まっていて、それをもとに出した点数で単純に合否を分けているのではない
と思っています。
相対評価の根拠(憶測)
午後1の合格基準と得点調整について
午後試験の得点は大概、下のグラフのような分布になります
得点は以下の計算方法のはずです。
午後の得点は素点でないことは感覚・通過率(公式の統計情報を参照)から明らかだと思います。
つまり、簡単な問題の年は合格率が高く、難しい問題の年は合格率が低くなる、といったことがなく、毎年合格率が一定です。
このことから、以下のような採点をしていると考えています。
①採点対象者の答案の素点を付ける
②採点対象者の平均点を60点として再計算
③上位50%を午後2へ通過させ、下位50%を不合格とする
そして分母は「午前2までの合格者」ですので、午前で敗退するやる気のない人たちは除外されます。
つまり、割と厳しい戦いです。
午後1の問題の解き方をITストラテジストの過去問をベースに解説した記事がありますので、参考にどうぞ。
午後2の合格基準と得点調整について
午後2も同様だと思います。理由は同じです。
高度試験は午後2が最難関です。
ここまでの説明で理解頂けたと思いますが、午後Ⅱの採点対象者は午後1までをくぐり抜けてきた猛者だけです。
この上澄みの中で更に上位50%へ潜り込む必要があります。
ここまできてようやく合格となります。
午後2試験の論文試験にはコツがあります!
合格時の再現論文骨子をまとめた記事がありますので、興味がある方はみてみてください。
論文試験では、試験時間内でアンケートのようなものを記入する必要があります。
論述の対象となる〇〇の概要、のようなタイトルで試験区分ごとに若干フォーマットは異なりますが、これから論述する内容のサマリのようなものです。
この内容と論文がずれていたり、論文試験区分の役割とずれていたり(例えばプロマネの試験なのに自身の役割をプログラマとしていたり)すると、不合格となりますので、大事な内容です。
簡単に別記事でまとめましたので、一度ご確認ください。
補足:得点調整を確信したとき
得点調整はずっとあると思っていました。
だって、問題の難易度に依らず結構きれいに採点対象者の半分くらいが通過するわけですから、そりゃあるでしょう、と思うわけです。
でも、あるとき確信しました。
それは、、、、開示請求をしたときに得点が黒塗りにされていたことです。
(開示してもらった答案は捨ててしまって、もうないのです… すみません。)
開示請求というのは、自分の回答を請求できる制度です。
個人情報に関する開示請求 | 個人情報保護について | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
AUの試験の午後1が50点だったことがありまして・・・
「そんな馬鹿な」、と頭に来て開示請求したとき、得点欄がきれいに黒塗りされて戻ってきました。
また、答案には〇△×などをはじめ一切印はついていませんでした。
おそらく、開示請求された際に見られないようにするためだと思います。
参考までに開示請求の時の流れを記しておきます。
自分の答案を後から見たい方は参考にしてください。
メールで問い合わせした時の返信です。ご参考まで。
情報処理推進機構 国家資格・試験部でございます。
お問い合わせの件につきまして回答いたします。
自身が回答を答案用紙にどのように記入したかを確認されたい
場合については、「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する
法律」に基づき、開示請求することは可能です。
【よくある質問】
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_09faq/_index_faq.html
5.試験後、試験結果、合格発表に関すること
>自分の答案が見たいのですが、どうすればいいですか?
ただし、本人からの開示請求書の提出を受けた後に、本人確認手続き及び
当機構内の審議を経て、開示等(開示可否、開示する部分等)の決定、実施を
行う流れとなっております。
そのため、開示可否及び開示部分(ご自身が記載された部分のみ、など)に
ついては、事前にお答えできません。
なお、答案の保存期限を試験実施日から1年としており、保存期限を
過ぎたものについては、当機構で保有しておりませんので、その点、
ご承知おきください。
次に、保有個人情報開示請求の流れは、下記ページでご案内しております。
【開示請求等 [手続きの流れ]】
https://www.ipa.go.jp/about/personal/seikyu/index.html
大まかには、以下の1~4の流れとなります。
1. (開示請求者からIPAへ)開示請求書の提出
2. (IPAから開示請求者へ)開示決定の通知
3. (開示請求者からIPAへ)開示実施方法等申出書の提出
4. (IPAから開示請求者へ)開示実施
令和3年度春期試験のご自身の答案の開示をご希望の場合は、
まず、上記「1. 開示請求書の提出」をお願いします。
「保有個人情報開示請求書」は、下記ページから入手ください。
【各種請求書の入手】
https://www.ipa.go.jp/about/personal/seikyu/sinsei.html
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
開示請求書の「開示を請求する保有個人情報」欄には、請求内容を特定する
ために、具体的な情報を記入ください。
例えば、ITサービスマネージャ試験の答案の場合は、「試験実施年度」「時期」
「試験区分」「時間区分」「受験番号」とともに、答案を希望する旨を
記入してください。「時間区分(午前1、午前2、午後1、午後2)」は、
希望するものを全て記入することが可能です。
例:令和3年度春期情報処理技術者試験 ITサービスマネージャ試験
午後1、午後2 受験番号SMXXX-XXXX の答案
開示手数料は、1件につき300円となります。同一受験回であれば、複数の
時間区分(午前1、午前2、午後1、午後2)の答案について開示を請求しても、
300円となります。
開示の実施方法として、写しの送付を希望される場合、開示手数料に加えて、
送付に要する費用(郵便料金)の負担が必要となります。
送付に要する費用の金額は、開示決定通知に記載されます。
開示請求書を送付される場合、送付先は以下のとおりです。
——————–
113-6591
東京都文京区本駒込二丁目28番8号
文京グリーンコートセンターオフィス16階
独立行政法人情報処理推進機構 総務部 個人情報保護グループ 宛て
——————–
なお、開示請求書を送付する場合は、開示請求書の「4 本人確認等」欄にも
記載のとおり、請求者本人確認書類(運転免許証等)に加えて、住民票の写し
(コピーは不可)が必要となりますので、同封をお願いします。
本件に係る窓口については、以下のページに記載のとおり、
新型コロナウイルス感染症の感染防止の観点から、
職員は原則在宅勤務とさせていただいております。
つきましては、本件に係る請求に関しては、来所での受け付けは休止
(郵送でのみ受付)とさせていただきますのでご了承ください。
【個人情報開示請求等:窓口】
https://www.ipa.go.jp/about/personal/seikyu/madoguchi.html
また、お問い合わせ等につきましては、再度お問い合わせフォームに
お送りくださいますようお願いします。
最後に、令和3年度春期試験案内書(以下PDFファイル)に記載のとおり、
試験後及び合格発表後の個々の問題及び採点結果に対する問合せには
応じておりませんので、その点、申し添えます。
【令和3年度春期試験案内書 P16 5-1.(7)】
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_01mosikomi/annai_pd_03h.html
まとめ
というわけで、高度試験の午後は相対評価、つまり勝ち抜きトーナメント方式であるというのが私の持論です。
ここまで書くと、合格何て絶対無理、、、と思う方もいるかと思いますが大丈夫です。
情報処理技術者試験を受ける人は、みな大して勉強していないですから、正しく勉強すれば必ず合格できます。
次回は高度試験の午後の勉強法について解説します。
※私は難関資格をいくつか取って、3回転職しています。
それをまとめた記事もありますので、興味があればそちらも是非見て行ってください!
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